[11]オークランド ⇒ マンゲレ ⇒ デュリューリー ⇒ トゥアカウ ⇒ ポケノ ⇒
ハントリー ⇒ ハミルトン
12月7日(日) 快晴
ニュージーランドのユースホステルでは、全宿泊者に対し毎朝ユースホステル内の簡単な仕事をさせているが、日本のユースホステルの様に親睦を主な目的としているのとは異なり、本来の趣旨に沿っているような気がする。
割当表によると、俺の仕事は炊事場のゴミをゴミ箱に捨てる事だったが、Aさんは敷地内の草刈りが割り当てられていた。
ちなみに、Aさんは「滞在が長くなるほど仕事量も増える」と言っていた。
午前10時。
物置の鍵を借りて愛車を出し、ユースホステルと共にカメラに収めて出発。
走っていると同宿の者が手を振ってくれたり、「Have a good traveling」と声を掛けてくれる。
予定した国道1号線はまだモーターウェイなので国道20号線に出、マヌカウ湾(Manukau harbour)をまたぐマンゲレ橋(Mangere bridge)を渡ってマンゲレ(Nangere)、パパトエトエ(Papatoetoe)、パパクラ(Papakura)と走り、デュリューリー(Drury)から国道22号線に入る。
暑い暑いと思いながら走っているとパンクだ。幸いにも穴が大きかったため、修理には大した時間もかからなかったが。
トゥアカウ(Tuakau)からポケノ(Pokeno)に抜け、久々に国道1号線を走る。
ポケノを過ぎたあたりで なんとなく後ろを見ると、フロントバッグにカナダ国旗を付けたサイクリストが俺を追いかける様にして、すぐに横に来るや否や話し掛けて来た。
「俺はサイモン。カナダのバンクーバーから来たんだが、どこから?」
「日本から」
「どこから どこまで?」
「レインガ岬からスチュワート島(Stewart island)まで。そちらは?」
「オークランドから両親の来ているネーピア(Napia)まで」
等わかる範囲で話しながら走る。
ハントリー(Huntly)でしばらく休み、ハミルトンに向かって走り出してすぐ。
後ろから来たオートバイが俺たちを見て停まり、サイモンが何か話している。
話し終わったサイモンは「彼が『泊まって行かないか』と言うので俺は泊めてもらうが、どうする?」と聞く。
そして、彼も「泊って行けよ」と言ってくれるので、もちろん俺もOKする。
かくして、今日はハミルトンにて泊めてもらう事となった。
今日は道もきつくなく、ニュージーランドに入って初めて100㎞以上走った。
※「サイモン」については文中のとおりだが、彼がニュージーランドを走行中に出会っ
た2名のサイクリストの内の一人。
この様な状況から、彼はニュージーランドが現在のように「サイクリングを前面に
押し出した観光も展開」するようになるとは夢にも思わなかったそうである。
※「泊って行けよ」と言ってくれた「彼」とは、オートバイに乗った方。