ニュージーランド縦断サイクリング1975.12-'76.1

「行った、銀輪走(走った)、見た、知った」……そして残った/サイクリングで駆け巡った彼との45年間

[41]クライストチャーチウェリントン

 

1月6日(火) 曇り

午前6時半に起きたがベッドから出るのを渋り、結局7時45分になってしまった。

 

8時15分にダイニングへ朝食を食べに行く。

俺と相席になったビジネスマンは「ライス」を食べていたが、水(お湯かも)の中に米が沈んでいるような感じで、これに砂糖をかけて食べているのには驚くばかりだった。

 

8時45分から散歩に出かけ、ロールストン通りを左手に見て、エイボン川に架かるアーマー通り橋(Armagh Street Bridge)を渡り、ホテルの前にあるハグリー公園(Hagley Park)に行く。

ロールストン通り。右手の建物はクライスツ・カレッジ(1976.01.06)

エイボン川に架かるアーマー通り橋からハグリー公園に入る(1976.01.06)

ハグリー公園は大変大きく、ゴルフやローンボーリングを楽しむ人がいるスポーツ用グラウンドほか、種々の花が咲き乱れ木々が鬱蒼とする中、エイボン川がゆっくりと流れ、水面ではアヒルが遊んでいるという素晴らしい公園である。

 

日本には、このようにゆったりした公園はちょっと無いと思う。

ものすごく涼しく気持ちが良いが、歩き疲れか足が痛かった。

ハグリー公園と園内を流れるエイボン川(1976.01.06)

ハグリー公園と園内を流れるエイボン川(1976.01.06)

9時45分にウィンザーホテルに戻り、10時ジャストにチェックアウトすると、鍵と引き換えに1$戻って来た。

このホテルはこじんまりとしているが、支配人をはじめや従業員、部屋はもちろん立地環境に至るまで全てが良かった。

左端の建物がウィンザーホテル[ハグリー公園にて](1976.01.06)

再訪時のウィンザーホテル。右の建物は新館[ハグリー公園にて](※2000.08.06撮影)

タクシーを呼んでもらい、クライストチャーチ空港に直行。

 

昨日もそうだったが、クライストチャーチの俺の乗ったタクシーの運転手は「ここは〇〇〇だ」、「あれはスピットファイア」など説明してくれるので楽しい。

やはり、ニュージーランドのタクシーは「一人で乗る場合は助手席に乗る」のが常識らしく、日本とは異なりおもしろい。

 

空港のカウンターで11時20分にチェックイン。

クライストチャーチ空港(1976.01.06)

クライストチャーチ空港の国内外の主要都市の方向指示標。     
右側の下から4番目に「TOKYO 7075km」とあり(1976.01.06)

クライストチャーチ空港のロビー(1976.01.06)

搭乗まで1時間あるため空港内を見て回り、11時50分にテークアウェイで昼食を取る。

ダニーデン空港内のテークアウェイでもそうであったが、自分で食べたい物を皿に取ってコーヒーか紅茶のどちらかを選ぶと、最後に「Black or White」すなわちミルクを入れるか否かを聞かれるので、いずれかを選んで支払いをする流れになっている。

このため、俺みたいな貧乏旅行をしている者でも腹一杯食べれて、短い時間で気楽に食事をする事が出来る。

 

航空機については、一昨日のインバーカーギルダニーデンダニーデンクライストチャーチ、本日のクライストチャーチウェリントンいずれもボーイング737である。

ウェリントン行きNAC560便[クライストチャーチ空港](1976.01.06)

今日は雲があって風景については心配したが意外とよく見え、カイコウラ(Kaikoura)からクック海峡(Cook Strait)までは晴れていて、クック海峡上空からは眼下に南島と北島を同時に見る事が出来た。

ウェリントン行きNAC560便から見るブレナム(Blenheim)近郊(1976.01.06)

クック海峡上空にて。右手に北島、左手に南島を見る[NAC560便にて](1976.01.06)

クライストチャーチからウェリントンまで45分だが、飛行機に乗っていると時間の経つのは早く、これは未だ飛行機が珍しいからであろう。

 

ウェリントンに着いて、先ずは空港内のニュージーランド航空のカウンターで、10日に予約してある「オークランドシンガポール便(シドニー経由)」のリコンファームをする。

職員が「オークランドへ電話して欲しい」と言っているのは分かったが、どうすればよいのかわからないので「分からない」と適当に言ったら、職員が電話してくれ「OK Sir. Thank you」との返答だったので、俺も「Thank you」と返し安心して後にする。

 

次いで、両替所でUS300$をNZ284$47¢に交換。

ここでは「20$ Or10$」と希望する紙幣の種類を聞かれたので、20$を希望する。

 

空港でしたい事を終え、タクシーでピーポーズ・パレス・ホテル(Peoples Palace Hotel)に向かう。

 

予約証を提示し、朝食のみ頼んでチェックイン。

部屋はシングルで、2晩 朝食付きで15$。

部屋に入り、荷物を一応片付けてから市内見物に行く。

 

市内中心部のラムトン・キー(Lambton Quay)に行き、デパートや本屋に入ったり、通りでのウィンドウショッピングを楽しむ。

ラムトン・キー[ウェリントン](1976.01.06)

ラムトン・キー[ウェリントン](1976.01.06)

ホテルに帰る途中にフィッシュン・チップス(Fish and Chips)の店があったので、入って食べる。

初めて食べたフィッシュン・チップスは日本の天婦羅と同じような物で、熱くて美味い。

 

足が痛い痛いと思っていたが、何と左足の小指と薬指にマメが出来ているではないか。

よくこれで3時間もブラブラしていたものだと思う。

ホテルに戻ってマメを早速つぶす。

 

まだ午後6時半だが、今日は外には出ずホテルの127号室にて休む。

※「ウィンザーホテル」については、この時の印象が忘れられず、2000年8月に家族と

 旅行した際にも迷わず予約して宿泊。

 再訪時も支配人は代わっておらず、1976年当時の話をすると非常に喜んでくれ、ホテ

 ルの前にある「赤いクラシックカー」に家族を乗せて市内を案内してくれた。

 なお、この時は新館が出来ており、こちらに家族5人だけで宿泊させていただいた。

※「リコンファーム」について、これは「予約の再確認」の事で、彼の場合は国際線の

 みしており、ニュージーランドの国内線については不要だった。。

 しかし、この手続きについても現在では殆どの航空会社で不要となっているらしい。

※「マメを早速つぶし」について、かれは部活で剣道をしているためマメや水膨れが出

 来るのに慣れており、これに対する対応策は「出来たら、すぐにつぶしてしまう事」

 だった。