[15]タウポ
12月11日(木) 雨のち曇り
朝、物凄い雨。
ローリーの希望もあり、今日も走らず ゆっくりと過ごす。
昼過ぎ、ローリーがパブに連れて行ってくれ、1時間ほど過ごす。
パブは光をふんだんに取り入れ、酒を飲む者、待ち合わせている者、ダーツをしている者など、老若関係なく物凄く賑やかで楽しい雰囲気である。
ちなみに、こちらのビールは1本780㏄。
また、トイレで手を洗った後はハンカチで拭くものと思っていたが、ここには「箱の中に手を入れ、両側から吹き出す風の中で手をこすり合わせて乾かす」という器具が設置されており、使ってみて「こんな器具が有るんだ」と思った。
家に帰って子供達と過ごす。
それぞれの名前を日本語で書いたり、日本語を教えたりして遊びながら過ごすと同時に、言葉によっては米語と英語の違いがあるのを理解する。
例えば、ガソリンは英語ではペトロ―ル(Petrol)と言うらしく、子供達がいろいろな説明をした後でガソリンと言ってくれて理解できた。
この国で出会った人達は、話していて普段使用している言葉を理解できないと見ると、次々と簡単な説明をしたり、分かりやすいと思う言葉に代えて話してくれる。
また、生まれて初めてバナナをナイフで切って食べる。
まさか、バナナをナイフで切って食べるとは夢にも思わず、驚くばかりだった。
夕食後、ローリーが「剣道を教えてくれ」と言うので、家にあった棒を持って足捌きと基本のあらかたを簡単に教える。
ひょんな事から始まって、まる二日の間ローリーの家で過ごしたが、本当に親切にされ有意義だった。
が、この家とも、一家とも今夜限りだ。
そして、タウポとも……。
※タウポの小学校では、昼食は家に帰って食べるらしく、子供達は帰って来て昼食を食
べると再び学校に戻って行った。
彼は、これまでの日本での生活においてこのような事は考えられず、ただ驚くばかり
だった。
※「バナナをナイフで切って食べる」について、彼は奥さんが食べるのを見ながら食べ
たらしいが、食べ方については全く覚えておらず、現在は分からないと話している。
※「剣道」については、彼は剣道部に入っていたため。