ニュージーランド縦断サイクリング1975.12-'76.1

「行った、銀輪走(走った)、見た、知った」……そして残った/サイクリングで駆け巡った彼との45年間

[39]インバーカーギルダニーデン空港 ⇒ クライストチャーチ

 

1月4日(日) 晴れ

飛行機の出発が午前7時10分のため、寝過ごしを心配してたいたが、信じられないくらい早い午前5時45分に起きてしまった。

 

午前6時10分まで寝袋の中にいた後、寝袋とグラウンドシートを片付けてバッグに収め、6時半にトイレにて着替える。

 

そして、着替えが終わった時点で「ニュージーランド縦断サイクリング」は終わった。

 

タウポ以来の服装に着替えたが、昨日までの服装が信じられないくらいで、久々だけに気持ちも良い。

 

今日からはサイクリングではなく、観光旅行でクライストチャーチ(Christchurch)、ウェリントン(Wellington)、オークランド(Auckland)の3大都市を各々2泊して見て回る。

 

インバーカーギル空港にてタウポ以来で日本人に会う。

彼は、昨日スチュワート島へ飛行機で行かれたとの事。

 

そして、俺を見て「お早うございます。あなたの事でしたか?」といきなり声を掛けてくる。

全く訳の分からない俺は「どうかしましたか」と聞くと、彼は「昨日スチュワート島のホテルで飲んでいる時、現地の人が『Jpanese  Cyclist』と何回も言って日本人が話題になっていたが、訳が分からず何の事かなと不思議に思っていた」と言い、俺と話していて「凄いですね」とも言った。

 

彼はダニーデン(Dunedin)からクイーンズタウン経由でマウント・クック(Mount Cook)に行かれるという。

ダニーデンまでの機内と空港で約1時間余り、久し振りに日本語の会話をした。

 

ダニーデンクライストチャーチ行きに乗り換えのため、何と5時間も待つ。

何故かは分からないが、昼食は空港のサービスで出されるなど、意外と快適であった。

ダニーデン空港(1976.01.04)

ダニーデン空港(1976.01.04)

機内サービスは「インバーカーギルダニーデン」は飴、「ダニーデンクライストチャーチ」は飴とオレンジジュースが出される。

 

午後1時15分、クライストチャーチに到着。

通路に入るなり、10数人の日本人団体客を見る。

 

先ずはインフォメーションへ行き航空券とホテルの予約行うが、ここでは国内全域の庶民用から超高級ホテルまで予約が可能だった。

 

到着した際、航空券とホテルの予約をするため、機内に預けた自転車や荷物を受取らずにインフォメーションに行ったため、予約を終えた際にこの事について聞くと「到着後に引き取りが無かった荷物については、専用の保管する場所がある」と言って教えてくれ、引き取りに行く。

 

タクシーで今ほど予約したウィンザーホテル(Windsor Hotel)に向かう。

カイタイア以来でタクシーに乗ったが、その時の経験から助手席に迷わず乗り込む。

ホテルには30分程度で着いたが、その間ドライバーが いろいろと説明してくれ楽しかった。

 

ホテルに入り荷物を置いた後、支配人に話して家にコレクトコールで電話を掛ける。

海外から電話がかかる事など想像もしないで受話器を取ったた父は、ビックリしたような感じだった。

この日は日曜日と言う事もあり、父は家族を呼び皆と30分ほど話すが、通話が余りにも明瞭なのには双方とも驚いていた。

 

このあと部屋に入り、荷物の整理をしてから風呂に入り、マイマイ以来で体を洗う。

自転車の入った輪行袋(奥の青い袋)と整理中の
荷物[ウィンザーホテルの138号室](1976.01.04)

午後6時半から花時計、水鳥が遊ぶエイボン川(Avon River)に沿って建つニュー・タウン・ホール(New Town Hall)、ジェームス・クック船長像(Captain James Cook Statue)、クライストチャーチ大聖堂(ChristChurch Cathedral)や大聖堂の前にある郵便局(Post Office)など市内を見て回り、テークアウェイでハンバーガーを2個買って午後9時半にホテルに戻る。

花時計(1976.01.04)

水鳥が遊ぶエイボン川に沿って建つニュー・タウン・ホール(1974.01.04)

ジェームス・クック船長の像。後方の建物はニュー・タウン・ホール(1976.01.04)

クライストチャーチ大聖堂(1976.01.04)

クライストチャーチ大聖堂(1976.01.04)

クライストチャーチ大聖堂(1976.01.04)

大聖堂の前にある郵便局(1976.01.04)

しかし、どこを見ても絵になる街であり、再び明日ゆっくり見て回る予定。

 

また、商店は閉店しても照明はそのままのためウィンドウショッピングが楽しめ、現地の人も楽しんでいた。

 

このほか、テークアウェイは俺にとってはレストランに入るより気楽で、日本で言うならば「立ち喰いソバ」の様なものである。

 

ウィンザーホテルの138号室でこれを書いている。

ちなみに部屋はツインルームで、料金は2晩朝食付きで12$。

※「インバーカーギル空港で会った日本人」について、彼はS県にある私鉄会社の重役

 で、「ニュージーランドはこれからの旅行先と思われ、見に来た」と言っておられ

 た。

※「国際電話」について、彼は帰国後に料金を聞いたところ、父親は「2万7千円だっ

 た」と答えたとの事。

※観光名物の「トラム」について、当時は復元されていませんでした